やりたいことなのに行動できない背景心理について

おはよーございます。永理です。

やろうとしていることや予定がたくさんあるのに、ついだらだらしてなかなか着手できないとか、真夜中になっても結局その日のタスクが終わらず、もういい加減あきらめて寝るしかないのに、いつまでも夜ふかししてしまうとか、そんなことってありますよね。

ないかな? わたしにはあります。

だらだら病を直したい

それで夜ふかししたのなら、さっさとやることをやればいいのに、SNSを見てさらにだらだらしてしまったりもして。「なんなんだよ。もういい加減にしろよ」って自分に言いたくなったり。

ていうか、そう思ったときにはすでに心の中で自分を罵ってる。

そんなことを、何度も繰り返しては、なかなか懲りないのを、「ほんとにもういい加減にしてよ」ってわれながら思ってて。

この際、その現象について、どういう思考回路や行動パターンが繰り返しの要因になっているのか、まじめに考察してみた。

ストライキか休息か

以前、自分の中に「いけてないブラックな上司」がいて、ハードワークを強いる、みたいなことを発見したのだけれど(上司の自分、部下の自分)、その発見のあと、多少その上司は優しくなったものの、まだかなりハードワークでした。

はたから見たら、一日中家にいて好きな事をしている主婦でしかないのに、なぜか予定はぎっしり。そしてぎっしりなわりには成果物などもとくになくて。釈然としない。

そもそも、そんな大統領みたいな一分刻みのスケジュール、ひとりでこなそうとしても無理ですから。

人間にはだらだらする時間だって必要よね? そんなきつきつなスケジュールはもうやめよう!

予定通りにできないことを過度に問題視して、ちょっとでもだらだらしたら「なまけている!」と大騒ぎするから、よけい鬱になるんだよ。

言うとおりにしろ。さもないと……。

たとえば「歯を磨かないと虫歯になるぞ」みたいな言い方はよくありますね。会社でも「上司に逆らったらクビになる」とか。そういう「Aをしろ。さもなければBになるぞ」みたいに、バチがあたると「脅して」いうことをきかせようとする方法論。

むかしの教育は基本的にこのスタイルだったのかもしれないけれども、うちの親もけっこうこのタイプだったので、毎日が恐怖でした。が、まあ、もう親のことはさておき。

問題は、今。

今はもう親は関係なくて、自分がやろうとすることを、自分で決めているというのに、結局はこの慣れ親しんだ「これをしろ。さもなければ〜〜」という命令を自分で自分に使っていたんだということに気がついたのでした。

脅しの問題点

こうやって、脅して何かをやらせる方法論は、たしかに効果的な面もあるのですが、脅しの内容がどのくらいの恐怖かが鍵です。

たとえば、マフィアから銃をつきつけられ「いう事を聞かないと殺すぞ」といわれたら、たぶん何でもいう事を聞きます。

この種の命令が機能するためには、脅す側に圧倒的な力があって、「さもないと」の信ぴょう性がなくてはなりません。「クビにするぞ」といわれても、ほんとうはしないだろうなと思っていたら、あまり効き目はない。

また、「虫歯になるぞ」といってもすぐになるわけではないし、虫歯はそこまでの恐怖ではない。

つまり、自分で自分にやると、あまり機能しないかもしれない。

強要することの問題点

その他の問題としては、「Aをしろ。さもなければBになるぞ」みたいに言われたら、その時点で、まず気分が悪くなる。それに、そんなふうに強要されたら、やりたかったことでもやりたくなくなります。

それでも無理にやろうとするときには、「さもなければB」という不都合から逃れることが動機になる。これは、マイナス回避の行動なので、やっている最中も不安だし、あまり楽しくない。なんとかやりとげても、「Bという恐怖から逃れられた」という、マイナスがゼロになっただけで、少しの安堵はあっても、心からの喜びは得にくい。

自分で決めて、やりたいことをやろうとしているのに、なぜかやる気がしなくなったり、楽しくなくなるみたいなことがよくあって、「なんでだろう」「ほんとうはやりたくないのか」とずっと謎だったけれど、やっと理由がわかりました。

そんなふうに脅されたらやりたくなくなって当然だった! しかも、それじゃ生産性もあがらないわ!

せっかく時間もあって、やりたいことをやっているのに何てもったいないことをしてたんだろうね。脱力。

所感

うわーー。ほんと。今までよく生きてこれたなあ。という気持ち。

でも。

いまだに、学校や会社などいろんな場面で、この種の脅し系インストラクションが跋扈してるんだろうなと思う。

やってるほうも悪意とは限らず、そういうやり方しか知らないんだろうけれども。これは、相手をだめにするやり方だよなあと思う。

まあ「虫歯になっちゃうよ」みたいな、歯磨きという行動そのものが、マイナス回避目的である場合はしかたないのだけれども。それでも過度に脅さなくてもよいはず。

「保険に入らないと悲惨な老後になる」「流行の服を着ていないと、ださくてバカにされる」みたいに意図的あるいは無意識的にマーケティングに利用されていることもあるので、踊らされないようにしたい。

結局、自分で自分に対して「音程が外れていたらはずかしい」「これができないとバカ」のように、不要にスタート時点をマイナスにすることに意味はなかった。勝手に自分で現在地をマイナスにしておいて、そこから逃れようとする行動パターンは、不毛だしつらい。

これからは、やらないようにしよう。

と、心に深く誓ったのでありました。