GTD(Getting Things Done)という、有名なタスク管理の手法がありますね、それをまじめにやろうとして、ずっとうまくできなくて、「どうしよう」と、いろいろ試行錯誤してきました。
最近やっと、「何がだめなのか」だんだんわかってきたので、書いておきます。
GTDとは
Wikipediaによると「デビッド・アレン(David Allen)が同名の書籍『仕事を成し遂げる技術 ―ストレスなく生産性を発揮する方法』(原題: Getting Things Done、2002年)の中で提唱する代表的なワークフロー処理手法である。」(詳しくは本を読むか、wikipediaを見てね。)
GTDは次の5つのステップで構成されていて、以下しばらくWikipediaから引用。
ステップ1:収集
頭の中にある「やらなければならないこと」「気になっていること(問題)」を紙などに書き出す。作業中のメモ書きなども参照して、問題点を出していく。
ステップ2:処理
書き出した内容を、手順に添って、分類しリスト化する。
書き出してバケットに投げ込んだ仕事を分類し、厳密なワークフローによって各リストへと分ける作業である。
まず整理箱のトップやメモ用紙などの最初にある仕事から「処理」をはじめる。
- 処理する仕事は一度に一個だけ。
- 整理箱には絶対にどんな仕事も戻さない。
- 処理の開始。整理箱にあるその仕事は、行動をおこすべきものかどうか、考えることが処理の内容である。
- YES。行動すべき
- すぐやる。(2分以内でできる場合)
- 複雑なものは、計画を立てて行うことにし、計画は定期的に見直す。「プロジェクト」のリストへ。
- 複雑でないもので、自分でしなくてもいいものは人に任せる。任せたら「連絡待ち」のリストへ。
- 複雑ではないが今すぐしなくてもよいものは後でする。「カレンダー」のリストへ。
- 複雑ではなく今すぐしたほうがよいものは、今やっている仕事の次に着手する。「次のアクション」のリストへ。
- NO。今行動しなくてよい
- 資料としてファイルにしまうものは、「資料」リストへ。
- いつかやる仕事としてあたためておくものは、「いつかする」リストへ。
- 不要なものは捨てて忘れる。ゴミ箱へ。
- YES。行動すべき
この処理の際に、「するのに2分とかからない仕事は、今すぐ行う」という「2分ルール」がある。「2分」はガイドラインで、それを後へ延ばすためにリストやメモを書いたりするのにかかる時間くらいのことである。2分くらいでできそうな細かい仕事はこの場でリストから早めに消してすっきりさせる必要がある。
そのあと5まで続くが、わたしはこの段階で挫折したので、以上で引用終わり。
わたしが挫折したところ
というわけで、以前のわたしは、上記のことをやろうと思って、気になることを全部書き出したらこうなった。
見ての通り、うまく行かない原因は
原因1:気になることの量が多すぎる
一応いっておくと、これはやること「すべて」ではなくて、比較的すぐやらなきゃいけないこと、今日やらないといけないことを思い出して、気になることとして全部かいてみたらこうなった。
しかもまだ裏にも印刷されているんである。
どんだけがんばっても、こんなに一日でできるわけないでしょ!!
みどりのマーカーが引いてあるところが実際にできたところなわけだが、まあ多分これでもがんばったほうだろう。
原因2:「2分ルール」
そして、自分的に一番だめだったところは「2分ルール」である。
発想として、すぐできることはやっちまえということなのかもしれないが、たとえ2~3分の仕事でも10個もやったらけっこう時間がかかるんである。しかも判断してる時間などもあるので2~3分の作業を10個やったから、単純に十倍の30分で終わるということにはならない。
こまごまとしたことを、次から次へと新しくやりつづけるのは、同じ種類のことを続けてやるのに比べて、とても疲れるという問題もある。
それだけではなく、たとえば一冊本を買うだけならアマゾンで1分で買えるが、他にたくさん買いたい本があるのに、出てくるたびにポチっていたら資金が持たないということもある。
ようするに、「精神力」や「お金」といった「時間」以外のリソースについては、この手法はあまり考慮されていないように思う。
なぜなら、たくさんの「判断をする」ということ自体にも、実は多大なエネルギーが必要なのだ。とくに明確な判断基準がない場合に消耗は、はんぱない。体力のなさには自信があるからなおさらである。
こんなことをいくらやっても、全然頭はすっきりしない。一日終わっても「なんだったんだろう」という徒労感ばかりが残る。がんばったのに…。がっかりである。
所感
結局、わたしにとっては「やるべきか、やらざるべきかそれが問題だ」というわけなのだが、このGTD手法では、「行動するべきか? YES or NO」と判断するところがあっさりと書かれすぎている気がする。
おそらく筆者にとっては、そこは自然に何となくできているところなのだろうか。
これはなんというか、汚部屋の住人が「これは捨てるべきか、とっておくべきか」を考えて途方に暮れている事態を彷彿としないだろうか?
判断するのは遅いし苦手なくせに、処理すべきものは処理能力に見合わないほど大量にあるという。
きっとみんなの頭のなかはもっとすっきりしてるんだろう。わたしの頭の中はさながら汚部屋か!! 一生懸命気になることを書き出したらすごいことになったよ!!
これだけあると一覧もできないし、収集してもあんまり頭の中はすっきりしない。書いたことで安心もできない。もちろん実行もできない。
というわけで、問題は「まずは書いたことをどうやって整理するかということ」。
そして、それらを「行動するべきかをどうやって決めるか」という「判断基準を作ること」だったのである。
また続きを書きます。
→ 続き書きました。(GTDで収集したタスクの実行順位を決めるために重要な視点とは)